制約理論を、ソフトウェアの開発やDXで活用したい人
最新のテクノロジーやツールを顧客に導入したのに、利益につながらない理由を知りたい人
スクラム研修でも紹介される「制約理論」の原典。「ザ・ゴール」の第三弾のコミック版です。第二弾までと違い…登場人物や設定がガラッと変わり、ERPパッケージを開発・販売するDaRZ社の物語になっています。舞台も日本になっていて、いままでのコミック版(1、2)に出てきた新城氏がCEOとして登場するなど…コミック版ならではの話のつながりもあったりします。
IT業界の長い私としては…もう「あるある」過ぎて痺れるストーリーのため、一番コミック化して欲しかったので、うれしいです。
本書は、原題の「Necessary But Not Sufficient(必要だがそれだけでは十分でない)」という部分に特化して端的にまとまっています。
最新テクノロジーの導入
顧客が要求した機能の追加
といったことが、必ずしも顧客の利益につながっていないことを浮き彫りにしつつ、具体的な解決策を提示しています。
一方、原書にあるソフトウェア開発の現場で発生する(スクラムで解決できそうな)アンチパターンについてはかなり省略されているのは残念です。より開発現場のことも深堀したい方は、原書を読むことをお勧めします。
ここまで来たら、さらに応用範囲の広がる「ザ・チョイス」のコミック化も期待して待ちたいと思います。