なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか?

読んで欲しい人

読んで得られること


スクラムに関係する本ではないのですが…デイリースクラムの講義中に…生徒さんに「朝メールをしてまして」と教えていただき、本書を読んでみたら…自己組織化について、とても良くまとまっていたので、ご紹介したいと思います。

「外国の成功ストーリーは、日本でそのまま成功しない?」と考えがちな方は、「Leader's Language」よりこちらがオススメです。

株式会社ワーク・ライフバランスの小室代表の本です。素敵な女性社長と社名から「あぁ…仕事もプライベートも大事にしようねってことね。サステナブルな感じ?」と誤解しがちですが…具体的な方法を独自のフレームワークにまで高めてある、生産性向上コンサルティング会社です。

朝メール」はデイリースクラムの考え方にとても似ています。

カエル会議」はスクラムで最も強力なイベントであるレトロスペクティブにとても似ています。ビジョンステートメント…インセプションデッキやワーキングアグリーメントなどにも繋がります。

「マルチ担当制」はスクラムにおける開発者の役割に求められる…T型人材…多能工と同じです。

といっても…別に「これらはスクラムのマネだ」というつもりは一ミリもありません。株式会社ワーク・ライフバランスは、日本のアジャイル開発における黎明期から独自でコンサルティング活動を開始されています。同じ文献や研究を参考にしたことはあったのかもしれませんが、独自に進化して…これだけ共通点があるというのは、むしろ「自己組織化の有効性って普遍的なんだな…」と感じます。

スクラムは、本当はあらゆる業態で活用できるフレームワークですが…どうしてもシステム開発の話になりがちです。そんな中スクラムを「システム開発以外の世界で活用するヒントが欲しい」と思っている方には、ぜひ読んで欲しい一冊です。

本書はオーディオブックで聞くのもオススメです。