マネジメントのためのScrum入門

Agileの前の任せる勇気

2022/03/02

なぜ任せられないのか考える。

「任せられる部下がいない」「自分で動いてくれる部下がいない」というそういう声をよく聞きます。

自分が若かった時のことを思い出すとどうでしたか?

上司の指示に従っていれば、責任を取らなくても済んだ時期…そのまま責任を取らない立場を選び続けた同期…「俺にもできる」と思えてから任せてもらえるまでにかかった時間…いろいろありますよね。

「任せられるようになったから任せる」ではなく「任せるから任せられるようになる」なんです。任せて育て出て…育つ中のトラブルをを支えるのが上司の仕事。AgileかWaterfallか…に関係なく、「任せることで部下を育てられる」ことはマネジメントにとって必要なスキルであることを再確認しなければなりません。

どんな任せ方が良いのか?

部下に任せる勇気を持てたとして…どんな任せ方が良いのでしょうか?

Scrumでは「マネジメントはリーダーシップに変わる」と指導します。

仕事には「Why(なぜやるのか)」「What(なにをやるのか)」「How(どうやってやるのか)」があります。リーダーシップがやるべきなのは「Why」の提示です。

どうしても目の前の成果をキープする意識が高いと「What」を伝え…「How」まで口出ししたくなります。でも依頼を受ける立場として、最初に知りたいのは「Why」です。「Why」を知らされない仕事の依頼は…自分を信頼して任せてもらっている感覚が持てませんし、より良い「What」や「How」を提案する余地もなくなり、思考停止につながります。

リーダーシップは「Why」を的確に伝えて、「What」「How」の自由度を部下に与えることが大事です。とはいえ最初のうちは、ライオンが子を崖に突き落とすような丸投げだけではうまく行きません。ある程度「How」のサポートは必要です。しかし「Why」を伝えつつ自由度を与えていくことがとても大事です。

Scrumという「任せやすい」フレームワーク

「部下は任せないと育たない」「自分がやった方が早い…は長期的に間違い」というのは理屈としてわかっていても…若い個人に任せきるのはリスクを感じます。

しかしScrumは「Teamworkを生かすFramework」です。個人ではなくチームとして支え合って働くことでリスクを減らし共に成長しする…「仕事の流れ」ができるように設計されています。

細かく指導すると思考停止につながりますが、「Scrumというフレームワークの中で…自分たちで考えながら仕事をする」というチャレンジは、チームを自律的に考えることを促してくれます。

そんな流れができれば、リーダーシップがやるべきことは何か?

若きチームの細かい動きを見ることより…長年の経験を生かした広い視野で、プロジェクトはどちらに向かいべきなのか?そしてその「Why」を明確に指し示すことが重要になります。

リーダーシップ注力すべきチームビルティングとは?

リーダーシップは、チームがどのような編成であるべきかをよく知って、リードする責任があります。

多くの会社では、組織改編…改良が日々行われています。しかし組織が創造的で高生産性であることと組織構造は関係ないという事実は、多くの研究で報告されています。創造性や生産性に最も影響するのは「意思決定の早さ」です。つまり意思決定の早いチームを作ることが最も創造性と生産性を高めます。

意思決定の早いチームとは…

それは、専任で機能横断的なチームです。これは近年の日本のマネジメントの考え方と合わないと感じるかもしれません。この考え方を正しく理解することが、マネジメントがScrumを正しく理解する近道ともいえます。

※なぜ、専任で機能横断的なチームが良いのか…の話は次回に…